[% title = "The Debian GNU/Linux FAQ - Debian システムで利用可能なソフトウェア" %]
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たいていの Linux ディストリビューションと同じく Debian GNU/Linux は以下のもの を提供しています。
ソフトウェア開発やファイル操作、テキスト処理のための主要な GNU アプリケーション。gcc と libc、g++、make、texinfo、gnuplot、Bash シェ ル、数多くのアップグレードされた Unix ユーティリティ。
Perl・Python・Tcl/Tk と、それらに関連する様々なプログラム・モジュー ル・ライブラリ。
Tex (LaTeX)、Lyx、dvips、ghostscript。
ネットワーク化されたグラフィカルユーザインターフェースを Linux に与える X Window System と、GNOME を含む数多くの X アプリケーション。
ネットワーク関連のアプリケーション一式。HTTP (WWW)、FTP、NNTP (news)、SMTP と POP (メール)、ネームサーバのほか、Web ブラウザや開発ツー ルも含みます。
ニュースサーバとニュースリーダにはじまりサウンドのサポート、FAX プロ グラム、データベースと表計算プログラム、イメージ処理プログラム、通信、ネッ トワーク、メールユーティリティ、Web サーバ、アマチュア無線プログラムにい たるまで、3750 を超えるパッケージがディストリビューションに含まれ ます。この他にも 450 のソフトウェアが Debian パッケー ジとして入手できますが、使用許諾の制限のため公式な Debian ディストリビュー ションの一部ではありません。
プログラムの作成者はパッケージごとに /usr/doc/PACKAGE/copyright にクレジット表示されています。ここで PACKAGE はパッケージ名に置き換えてください。
Debian GNU/Linux システム向けにソフトウェアをパッケージした保守担当者は、それぞれのパッケージに含まれる Debian 制御ファイル (Debian 制御ファイルとは何ですか?, 第 6.4 節 参照) に表示されています。
完全な一覧は Debian の ミラー
のどれからでも入手できます。
indices/Packages-Master-i386.gz というファイルには、ix86 (と その互換) のチップが使われているコンピュータで利用できるパッケージの一覧 があり、それぞれのパッケージの簡単な説明も付されています。 indices/Packages-Master-ARCH.gz という同じようなファイルもあり ます。ここで ARCH は適切なアーキテクチャに置き換えてください。これはその 計算機・アーキテクチャで利用できるパッケージの同様のリストです。
Debian パッケージの WWW
インタフェース
には、Debian アーカイブの約 20 の「セ
クション」のそれぞれのパッケージが便利よく要約されています。
Debian ポリシーではそのような (libfoo.so.x.y.z などへの) シンボリックリ ンクは開発パッケージとして分けなければなりません。これらの開発パッケージ は libfoo-dev とか libfooX-dev という名前になっているのが普通です。 libfooX-dev の場合、ライブラリパッケージは libfooX (X は整数)という名前 だと推測できます。
依然として Debian 用にパッケージ化が求められているパッケージの一覧が あります。「作業を必要としているパッケージ (Work-Needing and Prospective Packages)」です。詳しくは Debian のソフトウェア開発者になるにはどうすればよいの ですか?, 第 12.1 節 を見てください。
現在 Sun の Java 開発キットが Debian パッケージ (jdkVVV_VVV-RRR.deb) として入手できます。JDK があれば Java プロ グラムとアプレットを実行できるようになり、自分でプログラムが書けるように なります。カーネルが適切に設定されていれば (下記参照)、JDK を使うと他の 実行形式のプログラムとまったく同じように Java プログラムを実行できます。JDK パッケージはデモプログラムも数多く収録されています。
Debian のデフォルトのカーネルは Java をモジュールとしてサポートするよ う構成されています (すなわち CONFIG_BINFMT_JAVA=m)。カスタムカーネルを作 りたい方は、選択すればこの機能をもちろん削除できます (カスタムカーネルを構築するために Debian にはどん なツールがあるのですか?, 第 9.2 節 を参照)。いったんカーネルでモジュールサポート機能が使 えるようになったら、モジュールがロードされているか確認する必要があります。 /etc/modules というファイルに binfmt_java と一行つけ加 えれば、システム起動時にロードすることができます。
また、コマンドラインから insmod DIRNAME/binfmt_java.o と実行 してモジュールをインストールすることもできます。ここで DIRNAME は、現在動作中のカーネル向けに作成されたモジュールが置 かれているディレクトリの名前です。カーネルのバージョンが 2.2.17 のシステ ムでは DIRNAME は /lib/modules/2.2.17/fs/ のようになり ます。あるモジュールがロードされているかどうかは lsmod コマンド を使えば確認できます。
Java アプレットの実行にはアプレットを認識し実行できるブラウザが必要で す。Debian のパッケージとしてインストールできる Netscape のブラウザは Java アプレットを実行できます。(Netscape のソースコードは公開されていま せん。Debian の Netscape パッケージは、Debian システム上で Netscape をイ ンストールし管理するのを助けるラッパーを提供します。これは、Debian シス テムと商用パッケージの統合のよい実例です)
最後に、ありがたいようなありがたくないようなことについて。JDK の使用 許諾に関する Sun の方針は時とともに厳しくなっています。そのため、もうす ぐこのパッケージは Debian の一部分としては提供できなくなるかもしれません。 あるいは Debian Linux 向けに Netscape が利用できるのと同じように JDK を 利用できるようになるかもしれません。一方でよい知らせもあります。いくつも の開発中のプログラムが誰でも利用できる魅力的な代替品を提供するでしょう。
システムが 本当に Debian の base ディスクからインストールされているか 確認するには /etc/debian_version というファイルがあるか調べてく ださい。このファイルには、パッケージ base-files で定義されてい るリリースのバージョン番号が一行で書かれています。
dpkg プログラムが存在していれば、お使いのシステムに Debian パッケージをインストールすることができることを示しています。しかしこのプ ログラムは他の多くのオペレーティングシステムやアーキテクチャに移植されて きているので、Debian GNU/Linux システムかどうかを決定する確実な方法とはもはや言 えません。
とはいえ利用者は以下のことに気をつけておくべきです。Debian システムは 多くの部分から成りたっていますが、それぞれが (ほとんど) 独立にアップデー トできます。それぞれの Debian の「リリース」は、きちんと定義された、変更 されない内容を持っています。アップデートは別々に提供されます。 foo というパッケージのインストール状態を一行で解説されたものを 見るには、dpkg --list foo という命令を使用して下さい。インストー ルされているすべてのパッケージのバージョンを表示させるには
dpkg -l
を実行してください。より詳しい解説には
dpkg --status foo
を使って下さい。
Debian GNU/Linux には、およそ 2 ダースのキーボードに対応したキーマップが 収録されています。また (kbd パッケージとして) その対応表を インストールしたり、表示、修正したりするためのユーティリティも一緒に 配布されています。
インストール時に、ユーザが使っているキーボードを指定するように促 されます。
パッケージ化されているソフトウェアの大多数が、他の Latin 言語 (ISO-8859-1 や ISO-8859-2) で使われる非 US-ASCII 文字の入力をサポー トしており、日本語や中国語のようなマルチバイト言語をサポートしている プログラムも多数あります。
現在、ドイツ語とスペイン語・フィンランド語・フランス語・ハンガリー 語・イタリア語・日本語・韓国語・ポーランド語のマニュアルページが manpages-LANG (LANG は二文字の ISO の国コード) パッケージで サポートされています。各国語版のマニュアルページを見るにはシェルの LC_MESSAGES 変数に適切な値を設定しなければなりません。
例えばイタリア語のマニュアルページの場合、LC_MESSAGES に
「italian」という値を設定しなければなりません。そうすると man
プログラムは /usr/share/man/it/ の下のイタリア語
のマニュアルページを検索します。
アメリカ合州国は国防にかかわる物件の輸出に法律で制限を設けており、こ れにはある種の暗号化ソフトウェアが含まれます。PGP と ssh、その他はこの範 疇に入ります。
不必要な法的リスクを避けるために、Debian GNU/Linux のパッケージの幾つ
かはアメリカ合州国外のサイト ftp://non-US.debian.org/debian-non-US/
でのみ入手可能です。ミラー
サイトも数多くあります。これらはすべてアメリカ合州国外にあります。完全な 一覧は
ftp://non-US.debian.org/debian-non-US/README.non-US
を 見てください。
ライセンスに制限があるため non-free にあります。そのうえライセンスに
よって改変されたバイナリを配布することも禁じられているため、ソースと Debian
パッチとから自分でコンパイルしなければなりません。dselect を使う
人に便利なように、pine の Debian バージョンはパッケージ
pine396-src
と pine396-diffs
か、あるいはバージョン
4.* 用には pine4-src
と pine4-diffs
とから入手できま
す。
pine や pico に代わるものが多くあることに注意してください。例えば
mutt
や nano
です。これらは main セクションにありま
す。
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The Debian GNU/Linux FAQ
version CVS, 2 January 2007